「キン肉マン」のキャラにあやかったカップ麺か・・・・と思ったが、よくよく見れば「大阪ラーメン」との触れがき。そしてミスマッチと思える「産經新聞」のロゴが、どうも気になります。とても怪しいカップ麺。メーカーは「エースコック」ということで、安心感はありますが。気になりましたので、ネットで調べたらこんな記事がありました。 「それいけ!大阪ラーメン」 http://www.acecook.co.jp/brand/osaka/
だいたい、企画はつかめた。そう・・・大阪は、「食いだおれ」と申しますが、大阪ラーメンなる確立したジャンルはないのですよね。いや、ローカルな名物ラーメンはたくさんある。しかし、いろいろあり過ぎてジャンルが拡散しています。例えば、横浜だったら「家系」なるものがあるように、大阪にはそれがない。そのくせ、お隣の「尼崎」には、日本最古のラーメン店があったりするから面白い。このカップ麺は、「大阪ラーメン」と確立せんとする、きっかけ。そして、盛り上げようとする一杯なのですね。
「大阪好みの「甘辛醤油味」。京都系のイメージと大きくかぶるイメージです。さて、「キン肉マン」はさておいて、蓋を開けるとこんな感じ。乾燥挽肉多めの、なかなかの具沢山と思えます。最近の乾燥野菜のレベルアップはいいね。葱の小口切りも、タイムスリップしたかのような、乾いた佇まいがナイスです。
おや?液体スープ!? 実に不可思議ですが、実はこれが、「甘辛醤油味」の要です。 お湯を注いで待つこと3分。蓋を全部あけると、およよ!(桂三枝風)。海藻!!! こんなの、お湯を注ぐ前には予測だにしませんでしたよ。そこへ液体スープを投入すると、こんな感じ。大阪に転勤して約9年いたけど、こんな大阪ラーメンは出会ったことなし。新しい名物を産み出そうとする企画なのだね。
まぜるとこんな感じ。あれ!?・・・・・普通の麺顔に変貌! スープに海藻は完全に溶け込んだ。 スープは油ぎっているようで、海藻が旨く絡んでいるのがよくわかる。スープの余計な油を絡めとる海藻という感覚で、スープ自体にナチュラルなトロミさえ生まれている。
麺は、最近のカップ麺なら多少、「一般的」な風貌。スパスパと軽く前歯で切れ込み、ずぼぼぼーーーっと軽く啜り上げることができる。もちろん、海藻が溶け込んだスープを絡めての話だが。
これが「大阪ラーメン」ではなく、「大阪人が好きそうなラーメン」であることを認識。なるほど、関西テイストは、「甘み」=「旨味」という受け取りが少し顕著かもしれない。アメリカの菓子やデザートのように、「Sweet = Tasty」という感覚とも違う。動物系の脂自体に、味醂のような後味が残る感覚。表現しきれんが、甘いことは上品という意識があるのかもしれない。よくわからず、ふいているが・・・。 ともあれ、アイデンティティを一から作り出そうという試みは面白いし、こうやって「エースコック」「産經新聞」という企業をまきこんで商品化するというところが面白い。「キン肉マン」の必然性がわからんが・・・・。でも、残業のお供としては、大変楽しい一杯でありました。今日もごちそうさま。
- 作者: 産経新聞社,産経新聞出版
- 出版社/メーカー: 産経新聞出版
- 発売日: 2013/06/14
- メディア: 大型本
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